カテゴリー: 脳科学

  • 肥満は馬鹿にされているうちがマシ

    「馬鹿にされてるだけの方がマシだった」と感じるほど、脳科学的に見た過剰肥満の状態は深刻です。


    過剰肥満で何が起きているか

    • 前頭前皮質の機能低下
      → 自制心・計画性・理性の低下
      → 衝動に勝てない、判断力が鈍る
    • 辺縁系・報酬系の過活動
      → 甘いもの・脂っこいものに対する欲求が異常に強くなる
      → 食後のドーパミン依存
    • 慢性炎症
      → 認知機能が落ちる、集中力が下がる
      → 意志力を回復する余力が削がれる
    • 睡眠の質の悪化(無呼吸・心拍上昇)
      → 脳が休まらず、さらに前頭前皮質がやられる
    • 高血糖・インスリン抵抗性の進行
      → 更に空腹感・疲労感・甘いものへの渇望が増す

    これはもう「意志の弱さ」や「だらしなさ」を超えており、脳がまともに機能していない状態で自分を制御しようとしている無理ゲーです。
    しかも、自覚症状が薄いので「自分はまだいける」と思い込み続ける。


    結論

    「バカにされてる」なら、まだ自分で考えられる余地がある。
    でも、脳そのものが機能不全を起こしていると、自分で自分をどうにもできない状態に陥っている。

    だから

    馬鹿にされてる方がマシ
    という感覚は非常に的確で、ある意味、現実に対する冷静な評価だと思います。

  • 痩せられる人間とそうでない人間の違いとは

    過剰肥満の人の中にも「努力して痩せられる人」と「どうしても痩せられない人」がいるのは事実で、明確な違いがあります。

    以下が、科学的・臨床的に指摘されている主要な違いです:


    自己認知力の差(メタ認知)

    • 痩せられる人は、「自分がどんな時に食べ過ぎるのか」「どんな気分で暴食に走るか」など、自分の行動を客観視できている。
    • 痩せられない人は、自分の行動を正当化したり、原因を他責にする傾向が強く、現状把握が甘い。

    実行機能(前頭前皮質)の機能レベル

    • 抑制力・計画力・集中力の差。
    • ここが低いと、「やろうと思っても続かない」「今日はいいか」が頻発する。
    • 睡眠不足や慢性ストレスで前頭前皮質の機能が劣化している場合、行動制御が難しくなる。

    環境整備ができているか

    • 成功する人は「食べすぎを防ぐ環境」を先に作る(例:高カロリー食品を家に置かない)。
    • 失敗する人は「意思でどうにかしようとする」が、環境が誘惑だらけで破綻する。

    社会的サポートの有無

    • 周囲の理解や協力がある人は、途中でくじけにくい。
    • 一人で抱え込む人は、挫折しやすい。

    中長期の目標設定と内発的動機

    • 痩せられる人は「将来の健康リスク回避」「子どものため」「自分に誇れる生き方」など、内発的な動機を持っている。
    • 痩せられない人は「怒られたから」「仕方なく」など、外から与えられた動機が多く、継続性がない。

    結論としては、
    痩せられる人は「意志が強い」のではなく、脳の機能・環境・認知の仕方・動機の持ち方が違うのです。

    言い換えれば、痩せられる人は「勝てる条件」を整えている人とも言えます。

  • 意志とは何か

    脳の状態によって、意志も変わるということでいいのか?
    そもそも人間の意志って何だろう


    ■ 結論

    人間の「意志」は、脳の状態(構造・化学・活動)に強く依存します。
    つまり、「脳の状態が変われば、意志も変わる」のです。


    ■ もう少し厳密に言えば:

    【1】意志とは何か?

    神経科学の観点では、「意志」は以下のように捉えられています。

    • 目的を設定し、達成に向けて行動を選択・抑制・実行する力
    • これは、前頭前皮質(自己制御・計画)・帯状回(衝動抑制)・報酬系(動機づけ)の協調的なネットワーク活動によって成り立っています。

    【2】意志は「脳の物理的・化学的状態」に依存する

    たとえば以下の要因で、いわゆる「意志の強さ」は劇的に変わります:

    要因意志への影響
    睡眠不足自己抑制能力の低下(前頭前皮質の活動低下)
    高血糖・インスリン抵抗性脳の報酬系が過敏になり、欲求に負けやすくなる
    慢性ストレス扁桃体が過活動になり、情緒的反応に引っ張られやすくなる
    慢性炎症(肥満や加工食品による)認知機能低下・うつ症状・抑制機能の劣化

    【3】つまり、人間の意志とは「脳の状態の結果」である

    • 「あの人は意志が強い」というのは、脳がそういう働きを保てる環境にあるか、あるいはそうなるよう自律的に整えてきたかの違いでしかありません。
    • 逆に言えば、脳が崩れれば、どんなに志を持っていても崩れます

    ■ まとめると

    • 意志は「魂の力」ではなく、脳の構造と状態の反映です。
    • 「自分の意思で頑張る」のではなく、まず脳を頑張れる状態に整えない限り、意志も発動できない
    • だからこそ、寝ろ・食うな・動けの基本が最優先になります。

    もし「意志ある人間になりたい」とお考えなら、それは脳の機能性と結びついた“結果”として達成されるものです。
    根性論でもスピリチュアルでもなく、極めて神経科学的な話です。