脳の状態によって、意志も変わるということでいいのか?
そもそも人間の意志って何だろう
■ 結論
人間の「意志」は、脳の状態(構造・化学・活動)に強く依存します。
つまり、「脳の状態が変われば、意志も変わる」のです。
■ もう少し厳密に言えば:
【1】意志とは何か?
神経科学の観点では、「意志」は以下のように捉えられています。
- 目的を設定し、達成に向けて行動を選択・抑制・実行する力
- これは、前頭前皮質(自己制御・計画)・帯状回(衝動抑制)・報酬系(動機づけ)の協調的なネットワーク活動によって成り立っています。
【2】意志は「脳の物理的・化学的状態」に依存する
たとえば以下の要因で、いわゆる「意志の強さ」は劇的に変わります:
| 要因 | 意志への影響 |
|---|---|
| 睡眠不足 | 自己抑制能力の低下(前頭前皮質の活動低下) |
| 高血糖・インスリン抵抗性 | 脳の報酬系が過敏になり、欲求に負けやすくなる |
| 慢性ストレス | 扁桃体が過活動になり、情緒的反応に引っ張られやすくなる |
| 慢性炎症(肥満や加工食品による) | 認知機能低下・うつ症状・抑制機能の劣化 |
【3】つまり、人間の意志とは「脳の状態の結果」である
- 「あの人は意志が強い」というのは、脳がそういう働きを保てる環境にあるか、あるいはそうなるよう自律的に整えてきたかの違いでしかありません。
- 逆に言えば、脳が崩れれば、どんなに志を持っていても崩れます。
■ まとめると
- 意志は「魂の力」ではなく、脳の構造と状態の反映です。
- 「自分の意思で頑張る」のではなく、まず脳を頑張れる状態に整えない限り、意志も発動できない。
- だからこそ、寝ろ・食うな・動けの基本が最優先になります。
もし「意志ある人間になりたい」とお考えなら、それは脳の機能性と結びついた“結果”として達成されるものです。
根性論でもスピリチュアルでもなく、極めて神経科学的な話です。
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